洗顔石けんと洗顔フォームの違いは?成分構成や特徴から解説

洗顔石けんと洗顔フォームの違いは?成分構成や特徴から解説

肌にやさしく、自然派の人に好まれるイメージの洗顔石けん。「実際に肌にやさしいのか」「通常の洗顔フォームと何が違うのか」などの疑問を抱いたことがある人も多いのではないのでしょうか。

そこで本記事では、洗顔石けんと普通の洗顔フォームとの違いや、洗顔石けんの選び方のポイントについて解説します。おすすめの洗顔石けんについても紹介するので、ぜひ洗顔料選びの参考にしてみてください。

洗顔石けんと洗顔フォームの違い

洗顔石けんの特徴

  • 固形形状
  • 成分構成がシンプル
  • 弱アルカリ性で洗浄力が高い
  • 環境にやさしい

洗顔フォームの特徴

  • ペースト状、クリーム状、泡状など様々
  • 合成界面活性剤を使用しているものが多い
  • 配合している成分数が多い
  • 泡立てやすい

洗顔石けんは合成界面活性剤を使用していなく、かつ成分構成がシンプルなため敏感肌の人でも比較的使いやすいといえます。
しかし、意外にも洗浄力が高いのが特徴で、乾燥肌の人は肌の突っ張り感や乾燥を感じやすいでしょう。洗顔後はしっかりと保湿ケアが必要です。

それに対し、洗顔フォームは洗浄成分として合成界面活性剤を使用しているものが多く、配合成分数も多いのが特徴。これらの点から洗顔石けんより敏感肌の刺激になりやすい傾向にあるといえるでしょう。

しかし、商品によって成分構成や洗浄力の高さなどは様々で、一概にどちらが肌にやさしい、やさしくないと決めることはできません。成分表や使用感などから、自分の肌に合っているかを判断しましょう。

洗顔石けんの選び方のポイント

肌質に合った洗浄力のものを選ぶ

先述したように洗顔石けんは洗浄力が高い傾向にありますが、そのなかでも洗浄力や洗顔後の乾燥しやすさに差があるため肌質に合ったものを選ぶのがおすすめです。

敏感肌や乾燥肌の人は、洗浄力がややマイルドで水分キープ力に優れたパーム由来の石けん系洗浄成分を使用しているものがおすすめです。

  • パーム脂肪酸K
  • パーム脂肪酸Na
  • パーム脂肪酸グルタミン酸Na

それに対し肌の皮脂量が多い脂性肌の人は、余分な皮脂や毛穴汚れの除去効果が期待できるクレイ(泥)成分や酵素成分に注目してみてください。

◯クレイ成分

  • ベントナイト
  • カオリン
  • 海泥(含硫ケイ酸Al)
  • 海シルト
  • ガスール(モロッコ溶岩クレイ)

◯酵素成分

  • リパーゼ
  • パンクレアチン
  • プロテアーゼ
  • パパイン
  • プロメライン

保湿成分の充実度

洗顔石けんは洗浄力が高いため、洗顔後肌が乾燥しやすいのが特徴。そのため、保湿成分を豊富に配合されているものを選ぶのも大切なポイントといえます。
保湿成分は大きく分けて「肌にうるおいを与える成分」と「肌を保護して水分蒸発を防ぐ成分」に分類することができ、どちらの保湿成分も充実しているものが特におすすめです。

代表的な保湿成分は以下になります。

◯肌にうるおいを与える成分

  • ヒアルロン酸
  • セラミド
  • アミノ酸
  • 糖類
  • コラーゲン
  • グリセリン

◯肌を保護して水分蒸発を防ぐ成分

  • シア脂
  • スクワラン
  • ココナッツオイル
  • アルガンオイル

肌悩みに合った成分に注目

自分の肌悩みに効果が期待できる成分を配合しているかにも注目しましょう。肌悩み別に有効な成分を紹介するので参考にしてみてください。

肌荒れ・ニキビ予防

◯抗炎症成分

  • グリチルリチン酸ジカリウム
  • グリチルリチン酸ジカリウム

◯殺菌成分

  • 塩化ベンザルコニウム
  • イソプロピルメチルフェノール
  • イオウ

◯皮脂抑制成分

  • 塩酸ピリドキシン
  • ライスパワーNo.6

毛穴詰まり

◯クレイ成分

  • ベントナイト
  • カオリン
  • 海泥(含硫ケイ酸Al)
  • 海シルト
  • ガスール(モロッコ溶岩クレイ)

◯ピーリング成分

  • サリチル酸(BHA)

肌のゴワつき

◯ピーリング成分

  • グリコール酸(AHA)
  • 乳酸(AHA)
  • サリチル酸(BHA)
  • グルコノラクトン(PHA)
  • ラクトビオン酸(PHA)

肌の刺激になりやすい成分に注意

香料や着色料といった添加物は、人によって肌に合わない場合があります。過度に心配する必要はありませんが、敏感肌の人や肌がデリケートな状態の人は注意するようにしましょう。
パラベンフリーと謳っていたとしても、パラベンの代わりとなる防腐剤がたくさん配合されていることもあるため、きちんと成分表を確認するようにしましょう。

また、植物エキスや精油などの配合数が多いものについても敏感肌の刺激になりうるため注意が必要。自然派の人にはおすすめですが、「自然由来の〜」「オーガニック」と記載してあるからといって肌にやさしいとは限らないため注意しましょう。

おすすめ洗顔石けん5選

1.IPSA|クレンジング マリンケイクe

     出典:IPSA公式

キメの一つひとつをきれいにみがき上げ、つやのある肌に洗い上げると謳うIPSAの洗顔石けん。グリセリンやスクロース、2種類のヒアルロン酸など保湿成分も豊富に配合しており、しっかりと余分な皮脂や汚れを落としつつ、肌のうるおいはキープする設計です。

適度な洗浄力としっとりとした洗い上がりの両方を兼ね備えている優秀な洗顔石けんといえるでしょう。ニオイのクセも少なく、泡立ちも良いので使いやすさにおいても好みが分かれにくい印象です。

2.ALLNA ORGANIC|せっけん

  出典:ALLNA ORGANIC公式

オーガニック成分にこだわった製品を扱うALLNA ORGANICの洗顔石鹸。こちらの石けんにもオーガニック認証取得成分が使用されています。
保湿ケアアイテムにも使用される保水力の高いセラミドやヒアルロン酸、コラーゲンといった保湿成分を豊富に配合。肌をしっとりとさせるだけでなく、バリア機能のサポート効果にも期待できます。

また、ビタミンC誘導体も保湿成分として配合しており、水分と油分のバランスを整えることで毛穴ケア効果も期待できます。さっぱり感としっとり感を両方兼ね備えた洗い心地が特徴です。
敏感肌の刺激になりうる9種の添加物(※)については不使用。肌がデリケートなときでも使いやすいよう配慮された設計も魅力といえます。

※合成香料・合成着色料・鉱物油・パラベン・紫外線吸収剤・アルコール・サルフェート・シリコン・石油系界面活性剤

3.ETVOS|クリアソープバー
 

    出典:ETVOS公式

もこもこ濃密泡で毛穴汚れをオフすると謳うETVOSの洗顔石けん。こちらは洗顔石けんならではの優れた洗浄力がありながら、しっとりとした洗い上がりが特徴です。
高い保湿力が期待できる3種類のヒト型セラミドやリピジュア(ポリクオタニウム-51)などを豊富に配合。洗い上がりの乾燥を防ぎつつ、バリア機能をサポートして外部刺激から肌を守る効果も期待できます。

6つのフリー処方(石油系界面活性剤・鉱物油・シリコン・着色料・香料・パラベン)に加え、パッチテストとスティンギングテストも実施済み(※)。敏感肌や乾燥肌の人でも使いやすいよう配慮された設計が魅力の洗顔石けんといえます。

※全ての人に皮膚刺激や肌トラブルが起こらないということではありません。

4.HACCI|はちみつ洗顔石けん

    出典:HACCI公式

良質なはちみつをベースにした製品を展開するHACCIの洗顔石けん。こちらには高品質なはちみつを保湿成分として10%以上配合しており、しっとりと乾燥しらずの洗い上がりであると謳っています。

その他にもグリセリンや糖類、加水分解コラーゲン、ヒト型セラミド、ヒアルロン酸といった保湿力の高い成分を豊富に配合。それに加えて肌荒れ防止成分のグリチルリチン酸2Kも配合しており、健やかな肌を保つ効果に期待できます。
なお、鉱物油や合成着色料、パラベン、シリコンの4つの添加物については使用されていません。

5.ハトムギ|薬用透明石けん(医薬部外品)

   出典:株式会社ユゼ公式

肌荒れ防止有効成分のグリチルリチン酸ジカリウムを配合した医薬部外品の洗顔石けん。毎日の洗顔で肌荒れやニキビ予防の効果に期待できるのが特徴です。
ブランドの特徴でもあるハトムギエキスやハトムギ油を保湿成分として配合しており、肌のうるおい補給に加え、肌のターンオーバーをサポートし、角質の乱れを防ぎます。

その他にも濃グリセリンやグリコシルトレハロースといった保湿力の高い成分に加え、カミツレ花エキスなどのオーガニックうるおい成分も充実。薬用成分と豊富な保湿成分によって肌のうるおいを保ち、健やかな肌を保つことができる洗顔石けんといえます。

まとめ

洗顔石けんは通常の洗顔フォームと違い、基本的に合成界面活性剤を使用しておらず、シンプルな成分構成が特徴です。比較的敏感肌でも使いやすいのですが、洗顔力自体は高い傾向なので洗顔後の保湿ケアは大切です。

洗顔石けん自体にも保湿成分が豊富に使用されているものがおすすめ。その他、選ぶ際はご自分の肌悩みに合った成分が配合されているか注目しましょう。
洗顔石けんだから肌にやさしい、と一概には言えないので、ご自身の肌に合っているかを見極めることが大切。ぜひ本記事を参考に、洗顔石けんを選んでみてください。