制汗剤とデオトラント剤の違いとは?含まれる有効成分について解説

制汗剤とデオトラント剤の違いとは?含まれる有効成分について解説

汗や汗の臭いやベタつきを抑えて暑い時期に大活躍の制汗剤やデオトラント剤。様々なメーカーから多くの商品が販売されていますが、違いがあまりわからず選ぶ際に迷ってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では制汗剤・デオトラント剤の違いや、使用される有効成分について解説をします。制汗剤やデオトラント剤を選ぶ際に有効成分まで確認している方は少ないかと思うので、ぜひ購入の際の参考にしてみてください。

制汗剤とデオドラント剤の違いとは

制汗剤とデオトラント剤はともに体臭の防止を目的とする医薬部外品の腋臭防止剤に分類されるアイテムです。腋臭防止剤はわきが(腋臭)・皮膚汗臭・制汗という3つの効能効果が認められた外用剤に限ります。
そもそも制汗効果とは名前の通り汗の分泌量を抑える効果であり、デオトラント効果は体臭や汗の臭いを防ぐ効果のことを指します。

腋臭防止剤のなかで、制汗効果が認められた有効成分を含むものを「制汗剤」と呼びます。制汗効果がなく、臭いの抑制のみが認められたものを「デオトラント剤」、制汗効果と抑臭効果の両方が認められたものを「制汗デオトラント剤」と区別することが多いです。

制汗剤・デオドラント剤に使用される有効成分

1.制汗成分

制汗成分は汗腺にフタをして物理的に出口を塞いだり、肌を引き締めることで(収れん作用)によって汗の発生を抑えます。汗の分泌量が減ることにより、汗による臭いの発生の抑制にも繋がります。

代表的な制汗成分としては以下になります。

  • クロルヒドロキシアルミニウム
  • ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)
  • パラフェノールスルホン酸亜鉛

2.殺菌成分

殺菌成分は臭いの原因となる皮膚の常在菌を減らしたり、増殖を抑える働きがあります。汗をかいた直後というのは実は臭いはほとんどなく、時間が経過して皮膚の常在菌が増殖したことによって汗臭が発生します。

代表的な殺菌成分としては以下になります。

  • イソプロピルメチルフェノール
  • 塩化ベンザルコニウム
  • β-グリチルレチン酸

3.消臭成分

消臭成分は体臭の原因である低級脂肪酸と結びつき、中和・吸収することによって臭いを抑える働きがあります。

代表的な消臭成分としては以下になります。

  • 酸化亜鉛
  • 緑茶乾留エキス

【タイプ別】おすすめ制汗剤・デオドラント剤8選

スプレータイプ

1.エージーデオ24|パウダースプレー (医薬部外品)

   出典:Ag DEO24公式

制汗成分の焼ミョウバンと殺菌成分のイソプロピルメチルフェノールの2種類の有効成分を配合したエージーデオ24の制汗デオトラント剤。ニオイ菌を断つとともに、STアンセンティッド技術により、ストレス臭も長時間抑えると謳っています。

スプレータイプなので脇だけでなく、全身に塗布しやすいのがメリット。高密着処方によって汗をかいたり動いたりしても流れにくく、使い勝手が良いのも高評価です。

2.8×4|パウダースプレー(医薬部外品)

 出典:花王公式オンラインショップ

これ1本で全身汗・ニオイを防止すると謳う8×4の制汗デオトラント剤。スプレータイプのため、簡単に全身に塗布することができる使い勝手の良さがメリットです。 臭いにアプローチする有効成分を4種類も配合した構成が特徴。制汗成分の主流であるクロルヒドロキシアルミニウムと殺菌成分のβ-グリチルレチン酸が臭いの元となる汗の発生及びニオイ菌の増殖を防ぎます。

また、自然由来の緑茶乾留エキスとカプセル状の酸化亜鉛混合物Vの2種類の消臭成分が既にある臭いもしっかりと抑えてくれます。また、無香料を含めた6種類の香りから好みの香りを選ぶことができるのも嬉しい点です。

ロールオンタイプ

3.Ban|汗ブロック プラチナロールオン(医薬部外品)

   出典:LION公式

ライオン株式会社の制汗剤ブランドBanのロールオンタイプの制汗デオトラント剤。制汗成分のクロルヒドロキシアルミニウムと殺菌成分のイソプロピルメチルフェノールの2種類の有効成分を配合しており、臭いの発生源にアプローチすることで長時間抑えます。

高密着成分とウォータープルーフ処方によるブランド史上最強密着力を謳っており、ムレやこすれにも強い点も特徴。速乾性と密着性を兼ね備えており、清涼感のある使用感の良さが口コミで高評価でした。

4.8×4|ロールオン(医薬部外品)

 出典:花王公式オンラインショップ

こちらも同じく8×4のロールオンタイプの制汗デオトラント剤。潜んだ汗臭菌まで届いて、防臭と謳っています。 制汗成分のクロルヒドロキシアルミニウム液に加え、殺菌成分のβ-グリチルレチン酸と消臭成分の緑茶乾留エキスという3種類もの有効成分を配合。臭いの元にアプローチするとともに、今の体臭についても抑えてくれる仕様です。

ロールタイプなのでサッと脇に塗ることができ、速乾性にも優れているのがメリット。こちらもスプレータイプ同様、無香料を含めた6種類の中から好みの香りを選ぶことができます。

スティックタイプ

5.DEOCO| 薬用デオドラントスティック(医薬部外品)

  出典:ロート製薬公式

ロート製薬が展開するDEOCOのスティックタイプの制汗デオトラント剤。こちらも制汗有効成分のクロルヒドロキシアルミニウムと殺菌有効成分のイソプロピルメチルフェノールを配合しており、高い臭い抑制力が期待できる成分構成です。

有効成分の他に吸着剤として白泥を配合。臭いの元となる皮脂を吸着し、汗をかいてもサラサラな質感がキープできる設計となっています。スティックタイプで手を汚さずにサッと脇に塗ることができる利便性の良さも魅力といえます。

6.デオナチュレ|薬用ソフトストーンW(医薬部外品)

  出典:デオナチュレ公式

収れん作用をもつ焼きミョウバンを制汗有効成分として配合。肌を引き締めて出口を塞ぐことで汗の産生を防ぐとともに、殺菌有効成分のイソプロピルメチルフェノールがニオイ菌を殺菌して臭いの元から抑えます。

ベタつき防止成分として低温焼成酸化Znも配合しており、さらさらな質感がキープできて快適な使用感となっています。また、香料やアルコールは使用していないため、敏感肌でも比較的使いやすいのも嬉しい点です。

クリームタイプ

7.メンソレータム リフレア|デオドラントクリーム(医薬部外品)

   出典:ロート製薬公式

ロート製薬が展開するメンソレータム リフレアから販売されているクリームタイプの制汗デオトラント剤。制汗有効成分のクロルヒドロキシアルミニウムに加え、殺菌成分を2種類も配合しており、汗を抑えるとともに臭いの原因菌をしっかりと殺菌することで気になる臭いを抑えてくれます。

クリームタイプはべたつきがあり好みは分かれますが、最も密着性が高いのが特徴。また、濃グリセリンやエリスリトールなどの保湿成分も配合しており、乾燥肌の人にはぴったりといえるでしょう。

8.QB|薬用デオドラントクリーム(医薬部外品)

    出典:QB公式

3つの有効成分を配合したクリームタイプの制汗デオドラント剤。制汗成分のクロルヒドロキシアルミニウムに加え、イソプロピルメチルフェノールと塩化ベンザルコニウムの2種類の殺菌成分を有効成分として配合しており、過酷な気温状況下でもしっかりと汗を抑制して効果を発揮すると謳っています。

敏感肌の刺激になりうる着色料や香料、トリクロサン、パラベンの4成分については無添加なのは魅力。また、白残りしないサラサラクリーム処方なのでクリームタイプにしては比較的使いやすいでしょう。

まとめ

制汗剤やデオトラント剤は医薬部外品の腋臭防止剤に含まれるアイテム。制汗剤や殺菌成分、消臭成分が主に有効成分として使用されます。 制汗剤を含んでいるものを制汗剤と呼びますが、殺菌成分や消臭成分しか配合されていないデオトラント剤もあるため、購入する際はしっかりと確認しましょう。

また、制汗剤やデオトラント剤は、スプレータイプやスティックタイプ、ロールオンタイプなど種類が豊富にあります。購入する際は、使いやすさについても考慮するようにしましょう。